自社商品を売りたいなら商品を売るな!
今回もパンチの効いたタイトルです。
最近は遂にアウトプットが億劫になってきたikechonです。
辛さや面倒さが出てきてからが勝負なので、やっとスタートラインに立った頃ですかね。
今回は、ブランディングに関する内容になります。
この記事で分かること
fa-check利益が出る販売金額の考え方
商品を売りたければ商品は売るな!
今回のタイトル「商品を売るな!」と言う考え方について。単刀直入ですが言い換えると「その商品にブランディングを付加しろ」ということを言っています。
前回のWEEK7にも書いていますが、現代は売り手が多い時代なので安価に色々な物が手に入る時代です。
返せば、買い手からすると選択肢が多すぎてどれを選んで良いか基準が分からない場合もあります。
Amazonで買い物をする人には理解してもらえると思いますが、値段の安さも選択の基準になるものの「Amazon’s Choice」と言うロゴが付いているだけで多少値段が高くても安心感からそちらを購入することもありますよね。
ブランディングはなぜ必要?
根本的な説明ですが、ブランディングができていないとどうなるのか。
答えは負のスパイラルにハマります。
例えばスーパーで2種類のバナナがどちらも100円で売っているとします。
互いに特徴は無く、一方が90円に値段を下げました。
そうすると、もう一方も90円に値段を下げて対抗してくるので価格競争に入っていきます。
ただ、販売者も生産にコストが掛かるので雇用者をクビにするなり対策を練らないで価格を下げると利益を削っていくだけです。
人は減らすのに販売数を増やさないと利益が上がらなく、経営が苦しくなってきます。
そうなると今度はサービス勝負にステージが変わり、オマケやグッズプレゼントなどの競争が始まる。
サービス勝負にもオマケを製作するにはコストが掛かりますから、さらに首を締めていくんですね。
ここでブランディングの付加価値ができていると闇雲に価格を下げずとも戦える基盤が構築できる訳です。
ブランディングの種類
ではブランディングにはどのような戦略があるのか。
主に3種類に分けることができます。
②商品付加価値
③サービス付加価値
どれも価値の向上に繋がるのですが、この中で選択すべき付加価値は③のサービス付加価値となります。
ではなぜ③なのか、①と②の例を出しながら簡潔に説明していきます。
①空間的付加価値
前提として、空間的付加価値にはコストが掛かります。
例としてスターバックスを思い浮かべていただきたいのですが、なぜ多くの人が決して安くないスタバのコーヒーを買うために列に並ぶのか考えてみましょう。
日本への進出当初は他の例に無いゆったりとしたソファタイプの席や、ゆとりを持ったオシャレな店内空間が新鮮で話題となりました。
他店カフェに比べても割高なドリンクですが、もはや”スタバ”という空間を求めて客は来店します。
店側はそれを狙って内装や備品に投資をしている訳ですから、空間の代金も含めてドリンクの価値を高めている訳ですね。
また、スタバは広告にお金を掛けない事でも有名ですが、新ドリンクを出せば瞬く間にその話題は広がります。
費用のかからないSNSを活用して、リピーターとなったファンの拡散により自然と話題になるのです。
インスタ映えする空間とロゴの入ったカップ。もはや席が空いていなくてもロゴカップと屋外の風景を合わせればオシャレな写真が出来上がりますよね。
そうしてインスタグラムなどで自動で宣伝が行われていくのもブランディングの力です。
②商品付加価値
①と同様に、商品付加価値にもコストが掛かります。
商品付加価値は、簡単にすると「作り込む」事ですね。
世に送り出した製品の価格を上げるには理由が必要ですが、作り込みにより性能が高くなったりデザインが洗練されたりと様々な事由が考えられます。
部品に更なるコストや、デザインの作り変えによる製作コストも掛かるので、結果として販売価格も引き上げる事に繋がります。
もしくは原価の作り込みによって生産コストが下がり、利益の幅が広がるパターンの作り込みもあります。
一概に金額の引き上げによる商品付加価値だけではないです。
③サービス付加価値
サービス付加価値は唯一、前者2種類に対してコストを掛けずに実践することができます。
これは美容室を例にしますが、例えばカット中の会話でお客さんの好きなお菓子の話をしたとしましょう。
その会話のことを営業が終了する前にメモや顧客管理データに書き残しておいて、次回そのお客さんが来た時に好きなお菓子を置いておいたらどうでしょうか。
お客は「話を覚えてくれている」、「なんてサービスの良い店なんだ」と思ってもらえると思います。
簡単なことのようですが、できていないお店が日本に何千、何百とあるのなら、これができるだけでサービスに圧倒的な差が生まれます。
こういった誰にでも実践できるけれど、やっていないお店が価格やスピードなどを求めていって競争の渦に巻き込まれていってしまうのです。
商品の値付けの考え方
ブランディングも大切ですが、金額はどうやって決めたら良いのか?
ここで一緒に考えてみましょう。
ケーススタディ
以下の情報を使って適正な価格設定を考えてください。
①100人の聞き取り調査の結果、500円であれば100人全員が買うと回答
②1500円は高すぎて全員買わないと回答
③一杯のバナナジュースを提供するのにかかる費用は仕入れ等の原価を全て含めて300円
設定金額を達成するためには?
1000円の設定が好ましいですが、これは利益を出す最適解となります。
この値段で客数が維持できるようブランディングを高めることが最優先事項となります。
この領域を抜け出すと、冒頭に書いた価格競争に巻き込まれるため、コストの掛からない付加価値を提供できるように努めましょう。
また、1000円より先の領域については努力目標の領域となります。
この表は、あくまで聞き取り調査に則した想定値ですので、客数を維持したまま価格の改定や客数向上ができれば更なる利益の上乗せをすることができます。
おわりに
「商品を売るな!」というタイトルでやって来ましたが、本当に売りたければブランディングを高めて競争に巻き込まれないことが大切です。
最後にまとめておきます。
まとめ
fa-check利益の最大値が販売金額の最適解
fa-check最適解より先の領域は努力目標