まず、そもそも損益計算書とは何なのか。
一言で表すと「経営の成績表」です。
例えば“一年でどれだけの利益を出したのか“などを読み取ることができます。
会社に勤めておきながら、「自社の財務状況を知らない」ましてや「財務の表をそもそも読めない」と言うのもおかしな話なので、知っておいて損はないです。
かく言う私も、この記事を書く先週まではまったく知識ゼロでした。
実際の損益計算書
まずは私がエクセルで作ってみた損益計算書があるので、一番メインの部分を見てみましょう。
基本的には左側の白い項目が、損益計算書に共通して出てくる項目になります。
かんたんに図形にすると、右側に全体の売上(収益)があって、左側にその収益を得るためにかかった費用(仕入れ材料代とか)と、残った利益(手元に残るお給料)が表されます。
とりわけ、以下の5点を覚えれば表は読めますので安心してください。
fa-check営業利益
fa-check経常利益
fa-check当期純利益(最後に残る利益)
①売上総利益
売上総利益は「本業の利益」のことです。
コーヒー屋ならコーヒーの売上やカフェの売上が「売上総利益」ですね。
先ほどの図に、コーヒー屋のパターンを当てはめると以下となります。
②営業利益
営業利益は、先ほどの売上総利益から販管費と呼ばれる費用を引いた利益のことを指します。
販管費って?
従業員への給料、販売促進のための広告費、店舗の賃料などがこれに当たる。
まとめると販売にかかる費用ということですね。
売上総利益の中に販管費と営業利益が含まれているような構成図にしてイメージを掴みやすくしました。
こんな感じで、どんどん利益が細分化していきます。
③経常利益
経常利益は“本業以外で得た利益”のことを指します。
例えば、“本業のコーヒー屋“以外に月額980円でコーヒーの入れ方レッスンを毎月開催していると、本業以外の講習料で経常的な利益が発生しますよね。
これが経常利益です。
あくまで“経常”なので一時的な利益は含まれません。
あともう一息なので頑張ってください!
④税引前当期純利益
当期に発生した全てのことを含んだ利益を「税引前当期純利益」と言います。
「“当期に発生した全てのこと”って何やねん」って感じですよね。
例えば「キッチンの故障で修理費用が発生した」、「店舗の売却で一時的な利益が発生した」ことなどを指しています。
先ほどの“経常利益“と違って、一時的に発生した利益や損失のことと考えれば分かりやすいです。
一番最初の売上総利益は、これだけ細分化することができるわけですね。
いよいよ次は最後の5つ目です。
⑤当期純利益
当期純利益は、あらゆる経費を全て差し引いて最後に手元に残る利益になります。
法人税などの税金も全て引き去った後のお金なので、“言わば“経営者のお給料“です。
各利益の相対関係
一通り説明しましたが、それぞれの利益には相対関係がありますので一覧にしておきます。
(売上総利益=販管費+営業利益のような相対関係のこと)
ひとくちに売上といっても、最終的に手元に残るのは「純利益」となるので、どれだけ純利益を残せるかが財務・ビジネスの醍醐味ですね。
最後に損益計算書を読んでみよう
記事の冒頭でお見せした、某企業の損益計算書ですが、おそらく意味が分かるようになっているはずです。
以下におさらいを含めて載せておきますので、改めて見直してみてください。
どうでしょうか。
たった数分〜数十分で損益計算書の意味や読み方がある程度わかるようになったのではないでしょうか。
ひとつひとつ丁寧に噛み砕いていけば誰でも理解することができますので、読んで終わりではなく、皆さんも企業のHPからIR情報を覗いて復習をしてみてください。
それではまたWEEK18で!