この記事の目次
貸借対照表とは
まず、貸借対照表は会社における「一時店の財政状態の指標」を表しています。
決算の期末時点での会社口座の資産状態を表していると考えると分かりやすいです。
要は期末のお財布の中身です。
前回の損益計算書と同じく図形で表していきますね。
損益計算書についてはこちら
fa-angle-double-right子供でも分かる損益計算書の見方【MUP WEEK16〜17】
右に「資金調達」、左に「運用」を示している
右には流動負債や純資産と記載がありますが、これは資金を表しています。
負債は、銀行からの借入などを表しています。
純資産は元々持っている資金のことを指します。
反対に、左はその資金をどのように運用しているのかを指します。
左側の資産についての運用は、例えば株式投資や有価証券のことを言います。
図形に当てはめると以下の通りです。
資産と負債の種類
先に説明を入れるべきでしたが、表に出てきた「流動○○」とかって何やねんって感じですねよね。
ここで説明しておきます。
流動〇〇と固定〇〇
資産と負債には「流動」と「固定」が存在します。
これは、現金化や資金回収の早さで分類されます。
現金化や資金回収・返済期間が早い場合に分類される
例:流動資産=商品在庫、売掛金など 流動負債:買掛金、短期借入(1年以内)など
現金化や資金回収・返済期間が長い場合に分類される
例:固定資産:不動産、車など 固定負債:社債、長期借入(1年以上)など
ちなみに純資産も出てきましたが、純資産は以下が分類されます。
fa-angle-double-right純資産 →資本金、利益剰余金、株主資本など
利益剰余金は、会社の利益の積み立てのことです。会社の貯金と言えば分かりやすいでしょうか。
実際の貸借対照表を見てみよう
では、ここまで見てきた内容を基に企業が公開している貸借対照表を見てみましょう。
難しい事は考えずに、さっき学んだ「流動〇〇」と「固定〇〇」、「純資産」と書いてある大項目だけ見つけられれば問題ないです。
不思議と読める気がしませんか?
ちなみに、大項目が読めるだけでも役立つことがあります。
流動比率を見よう
簡単に貸借対照表が読めると、会社の安全度を図ることができるようになります。
その安全度を図る数値を流動比率と言います。
求め方は以下です。
fa-check流動比率から読み取れる情報
流動比率は、企業の支払い能力を見極めることに役立つ数値となります。
先ほど貼り付けた某企業の貸借対照表を例にしましょう。
110.8となりましたね。
流動比率の良し悪しは以下が一般的な目安になります。
平均:120%〜150%あたり
危険:100%以下
流動比率の低さが指すものとは?
では、流動比率が低いとはどのような状況を表しているのか?
fa-check支払い能力の低さ
流動比率が低いと言うことは、資産よりも負債が多いという見方ができます。
中盤で記載した、「流動○○」の説明を振り返ってみましょう。
現金化や資金回収・返済期間が早い場合に分類される
“回収・返済期間が早い場合“とありますね。
では、流動資産よりも流動負債が多い場合は、「すぐに現金化できる資産」よりも「すぐに回収される負債」の方が多いという事なので、支払いが滞ってしまいます。
こういった状況になると、一時的に借入をしてその場を乗り切りたくても、すでに財務状況の見え方が悪いために資金調達が困難になる場合があります。
流動比率の高い企業例
流動比率の高さ、健康経営について分かりやすい企業として、ディズニーランドを運営する「オリエンタルランド」が挙げられます。
オリエンタルランドの2020年3月期の決算資料を見て計算をしてみましょう。
fa-angle-double-rightオリエンタルランドの貸借対照表はこちら
fa-check流動資産
fa-check流動負債
fa-check流動比率を求める
非常に高い流動比率となっています。
オリエンタルランドは1年間ディズニーランドの営業をしなくても倒産しないほどの財務体制とも言われています。
まとめ
貸借対照表の読み方は分かるようになったでしょうか。
以下にポイントをまとめておきます。
fa-check大項目「流動〇〇」、「固定〇〇」だけ読めればOK
他にも自分の会社や気になる企業の貸借対照表をネットで探して、財政状態を読み取る練習をしてみましょう!
それではWEEK19でまた!