キャッシュフロー計算書の基礎理解【MUP WEEK19】

 

本記事では、キャッシュフロー計算書の基礎理解について解説します。

ikechon
文字だけだと難しいけど、図解とパターンを覚えれば楽勝だよ!
本記事のテーマ
キャッシュフロー計算書の基礎理解
記事の信頼性
記事を書いている僕は日本最大級のオンラインスクール「MUP」で月額8,980円を課金してビジネスに必要なスキルを学んでいます。
現在は絶賛下積み中と言ったところ。
見てくれている方へのメッセージ
この記事を読むと、企業のお金の動かし方、そこから見える企業の性格や将来性なども読み取ることができるようになります。

キャッシュフロー計算書とは?

改めてキャッシュフロー計算書についてですが、まずは見る聞くよりも実物を見てみましょう。

今回はネットで一般に公開されている上場企業「アコム」のキャッシュフローを見てみましょう。(ネット検索に引っ掛かったので)

アコムのキャッシュフローはこちら

最初は読めない

アコムのキャッシュフローを覗いてみてどうでしたか?

簿記や経理など実務や勉強で触れたことのない人がいきなり読み解くのは難しいと思います。

でも、たった3種類のキャッシュフローを覚えるだけで驚くほどキャッシュフロー計算書が読めるようになります。

営業活動キャッシュフロー

本業で儲けたお金のこと。喫茶店ならコーヒーの売れた金額などがこれに当たります。

材料を仕入れるためのお金や広告宣伝の費用なども営業活動キャッシュフローにあたります。

投資活動キャッシュフロー

企業の投資活動によって儲けたお金、出て行ったお金のことです。

マイナスである場合はネガティブな見方だけでなく、どんどん投資をして事業拡大を図っている場合もあります。

プラスであるよりも、投資をして事業拡大を図ることでマイナスになっているパターンが理想的。資金を最大限に投資に充てていると企業の将来性に希望が持てるため。

財務活動キャッシュフロー

企業の資金調達や借入の返済によるお金の動きのことです。

株式発行や借入により資金を調達したらプラス、返済などでお金が出て行ったときはマイナスとなります。

企業が上場して株式が売れる場合など、大きくプラスとなる場合が比較的多いです。

表にすると見やすくなる

まずはアコムのそれぞれのキャッシュフローを図にしてみました。

図にすると、状況を可視化しやすいです。

また、この後出てくる3つの数字パターンを覚えると、その企業がどのような方向に向かっているか、企業の性格などがよく分かるようになります。

〈これだけ覚える〉3つの数字

アコムのキャッシュフロー図では、資金の流れをUP・DOWNで表記しましたが、以下3つの数字を必ず覚えてください。

先ほどまで図に表していた資金の動きを、言葉に直しました。

矢印が上を向いてプラスの場合は、左側の要因、矢印が下を向いてマイナスの場合は右側の要因があると考えてください。

企業パターン

図から読み取れる企業パターンを4つほど簡単に紹介しますので、皆さんも色々な企業のIR情報からキャッシュフローを読み解いてみてください。

 

健康経営パターン

本業で儲かった資金を投資や借入の返済に当てているパターンです。
借金も増えずに設備やその他への投資に資金を回すことができ、安定的に事業の拡大を図ることができます。
攻め型経営パターン
本業で儲かった資金を投資に回して、足りない資金は財務活動により借り入れています。この場合は、事業拡大のスピードを早められるメリットもあり、財務活動でも借入あるいは株発行による資金到達ができていると考えると、事業の将来性も見込まれていると言えるでしょう。
治療型
本業で儲けは出しながら、設備や株を売却して得た資金を返済に当てているパターンです。
投資活動では資産の売却を行っているため、拡大性は乏しいものの、本業で儲けが出ている分で成り立っているような感じでしょうか。
一時、経営が危うかった東芝もこのケースにあたりそうです。
衰退型
本業ではマイナスが出ており、投資活動による資産売却で得た資金のみを返済に当てているパターンです。
ここに陥ると本業も不調で資産だけが減少していき、資金が苦しいため新たな取り組みもできずに衰退をしていく悪循環パターンとなります。
大きな刷新を図るか、V字回復を果たす何かが無いと回復は中々難しいと思われます。

肝は投資活動キャッシュフロー

ここまで見ていくと、個人的には投資活動が鍵を握っていると感じます。

投資を強めれば強めるほど事業の拡大スピードは早まりますし、それだけの資金が得られるということは将来性や企業への期待、信頼があるという好循環を生みます。

図に表すと、投資活動キャッシュフローでは投資を進めるほどマイナス側へ矢印が伸びることになりますが、これはポジティブな資金流出と見ることができるので、見方を誤らないように気をつけましょう。

それではまた、WEEK20でお会いしましょう!

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